歯のホワイトニングの歴史
最終更新日 2023年9月20日
監修:アメリカ審美歯科学会認定医、歯学博士 椿 知之

ホワイトニングの起源~ホワイトニングの発展
歯のホワイトニングの歴史

歯のホワイトニングという言葉が初めてアメリカの歯科雑誌に登場したのは、今から100年以上も前の1844年です。当時は歯の着色を落として白くする程度の方法でしたが、1848年には薬品である次亜塩素酸ナトリウムやさらし粉を使用して白くする方法が報告されています。

その後、ミョウバンを使用しましたがうまくいかなかったため、1877年からはシュウ酸を使用し、歯の表面のエナメル質を溶かして、白くしていました。

現在のように過酸化水素を使用したホワイトニングは、1889年が最初です。
また過酸化水素に光を当てて白くする方法は、1918年に日光浴をしていたDr.Kulsmierによって偶然に発見されました。

その後、1968年には過酸化尿素を使ったホームホワイトニングの原型ができています。

ホームホワイトニングが実用化されたのは1989年で、それまで歯肉炎の治療に使用していた過酸化尿素に、歯を白くする作用があることを偶然に発見し、Dr.MunroのグループとDr.Haywood&Dr.Heymanのグループがほぼ同時に発表しました。
その後Dr.Haywood&Dr.Heyman の研究を元にOmni社(現在は3M社に吸収)から世界で初めてのホワイトニング剤”White&Brite”として発売されました。

オフィスホワイトニングは、1991年にDr.Friedmanによって開発され、アメリカ松風から”Hi-Lite”が発売されています。
現在のすべてのオフィスホワイトニング剤の原型になっています。
1999年にはNASAの科学者だったDr.John Warner とリサーチャーのEric Montgomeryによって全体の歯を1時間で白くできる画期的なホワイトニングシステム“ブライトスマイル”を開発し、多くの特許を取得しました。このブライトスマイルは現在のマルチアーチ(上下の歯に光が当たるようなライト)ホワイトニングの原型になっています。

それ以降、オフィスホワイトニングはハロゲンライトからレーザー、プラズマ、LEDと進化してきました。
ホームホワイトニングでは、より高濃度のものを使用して短期間で白くできるような薬剤が研究、開発されています。

現在では世界中で100種類以上のホワイトニング剤が発売されています。

ホワイトニングの歴史



ホワイトニング年表
1844年 ミョウバンを使って歯の着色を落として白くする方法を“ホワイトニング”としてアメリカの歯科雑誌に紹介される
1848年 次亜塩素酸などの薬品による歯の漂白を開始
1877年 シュウ酸で歯の表面を脱灰させて白く見せるホワイトニングを考案
1884年 現在主流になっている過酸化水素を使用したホワイトニングが始まる
1911年 過酸化水素に太陽光線を当てると歯が白くなることを発見
1918年 過酸化水素に光と熱を加えて歯を白くする方法を考案し、現在のオフィスホワイトニングの元になる
1968年 矯正で使用していたマウスピースに歯肉炎の治療のために過酸化尿素を入れて使用したところ、歯が白くなっていることに気づき、現在のホームホワイトニングの元になる
1989年 アメリカで世界で初めてのホームホワイトニング剤”White&Brite”発売開始
1991年 アメリカでオフィスホワイトニング剤“Hi-Lite”発売開始
1992年 アメリカでレーザーホワイトニングが始まる
1995年 日本初の歯のホワイトニング専門店“ティースアート”が銀座にオープン
1998年 日本で初めてのホワイトニング剤“ハイライト”発売開始
1999年 アメリカのウォールナットクリークにアメリカ初の歯のホワイトニング専門店“ブライトスマイルセンター”オープン
1999年 女性向けの商業施設お台場ヴィーナスフォートがグランドオープン。美容テナントにエステティックサロンやネイルサロンなどと並んで歯のホワイトニングのティースアートが選出されて出店。オープンをきっかけに新聞、雑誌、テレビなどで歯のホワイトニングが多数紹介されブームになる
2001年 日本でホームホワイトニング材発売開始
2006年 現在のセルフホワイトニングの原型である紫外線LEDと酸化チタンを使用したピュールホワイトニング発売
2007年 日本歯科審美学会が歯科衛生士向けの資格制度ホワイトニングコーディネーターを始める

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