歯科でホワイトニングが行われ出したのは、今から100年以上前の1844年です。
初めはミョウバンを使用しましたが、うまくいかなかったため、1877年からは酸などを
使用し、歯の表面のエナメル質を溶かして、白くしていました。
現在のようなホワイトニング剤に光を当てて白くする方法は1918年に開発されました。
その後1968年にはホームホワイトニングの原型ができています。
実用化されたのはホームホワイトニングが1989年、オフィスホワイトニングは1991年です。
それ以降、オフィスホワイトニングはハロゲンライトからレーザー、プラズマ、LED
と進化してきました。ホームホワイトニングでは、より高濃度のものを使用して短期間
で白くできるような薬剤が研究、開発されています。
現在では世界で100種類以上のホワイトニング剤が発売されています。
歯科で行うホワイトニングの種類
大きく分けて歯科医院内で行う「オフィスホワイトニング」と自宅で行う「ホームホワイトニング」に分けられます。
また、オフィスホワイトニングは方法もさまざま。予算や生活習慣によっても変わってきます。
オフィスホワイトニング
ハロゲンライトによるホワイトニング
ホワイトニング剤を歯に塗りハロゲンライトを当てて、徐々に歯を白くしていきます。光の効果は弱く、通常1回の施術で
カラーガイド1〜2段階白くすることができます。ティースホワイトニングやビヨンドホワイトニングがこれに当たります。
レーザーホワイトニング
ハロゲンライトの替わりに、ホワイトニングに効果のある波長を有するレーザーを代用することにより、ホワイトニング剤
を強力に活性化、効果的に短時間で歯を白くすることができます。通常、1〜2回の施術でカラーガイド3〜4段階くらい白く
なります。アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、ダイオードレーザーなどがあります。
プラズマアークライトによるホワイトニング
高価なレーザーの代替として登場したホワイトニング方法。ハロゲンライトの400nm
付近の波長部分のみを3倍程度に増幅し、ハイパワーな機械を使ってホワイトニング剤を強力に活性化させることにより
効果的に短時間で歯を白くすることができます。通常、1〜2回の施術でカラーガイド3〜5段階くらい白くなります。スピード
ホワイトニングがこれに当たります。
ガスプラズマライトによるホワイトニング
強力なガスプラズマライトを使用して、ホワイトニングをおこなう、現存のホワイトニングで一番効果が高いシステム。
カラーガイド平均8〜10段階白くすることができます。ブライトスマイルがこれに当たります。
キセハロゲンによるホワイトニング
高出力のハロゲンライトというプラズマライトとハロゲンライトの中間のライトを使用していますが、プラズマライトよりは
光が弱いため効果はブライトスマイルの約1/3〜1/4といったところです。施術時間は30分〜1時間程度、1回の施術で
カラーガイド2〜4段階くらい白くなります。ルマホワイトニングがこれに当たります。
光を使用しないホワイトニング
光を使用しないため、ホワイトニング剤の濃度が高く設定されており、知覚過敏が出やすい傾向にあります。
アレルギーなどで強い光が使用できないときに行う方法です。
薬剤としては オパレッセンスブースト、ナイトホワイト パワーブリーチ、コントラストa.m. ポーラオフィスプラス、
コルゲートヴィジブルホワイト、ニュープロホワイトゴールド オフィスなどがあります。
1回の施術でカラーガイド2〜3段階前後白くなります。
メタルハライドによるホワイトニング
光は波長の短いメタルハライドを使用。光が強力なため、知覚過敏が起きやすい欠点があります。
1回の施術でカラーガイド6段階前後白くなります。ズームがこれに当たります。
LEDによるホワイトニング
LEDを使用したホワイトニングシステム。
発熱が少なく、知覚過敏が出にくいために開発されましたが、ハロゲンやプラズマよりも効果は弱い傾向にあります。
1回の施術でカラーガイド2〜5段階前後白くなります。ティオンやルマクールがこれに当たります。
FAPホワイトニング
過酸化水素にリン酸、フッ素、ハイドロキシアパタイトを配合、再石灰化を促しながら
徐々に歯を白くしていきます。通常1回の施術でカラーガイド1〜2段階白くすることができます。
1回ごとの効果は弱いので十分に歯を白くするには数回〜十数回の施術が必要な場合があります。
ホームホワイトニング
歯の型を取ってマウスピースを作り、その中にホームホワイトニング剤を入れて自宅で使用します。
日中30分〜1時間程度使用するタイプと夜、寝ている間に使用するタイプがあります。
ホワイトニング剤の濃度は低く設定されており、効果は2〜3回の使用でカラーガイド1〜2段階くらい白くなります。
ナイトホワイト、オパールエッセンスなどがあります。
ウォーキングブリーチ
神経がない歯を白くする場合に行なう方法でかなり古くから行なわれています。神経の穴の中にホワイトニング剤を
注入し仮詰めして帰宅してもらいます。現在ではあまり行なわれていません
インターナルブリーチ
神経がない歯の内側にホワイトニング剤を入れて、そこにプラズマやレーザー、ハロゲンライトなどを当てて白くする方法です。
オフィスホワイトニングの他のシステムと組み合わせて行うこともできます。
神経がある歯よりも、ホワイトニングの効果は弱くなります。パワーブリーチがこれに当たります。