最終更新日 2024年7月13日
監修:アメリカ審美歯科学会認定医、歯学博士 椿 知之
監修:アメリカ審美歯科学会認定医、歯学博士 椿 知之
ホワイトニングの前にフッ素入りの歯磨きは使わないほうがいいの?<2024年度版>

ホワイトニングの前にフッ素が入った歯磨きを使用しないほうがいいと聞いたことはありませんか?
本当にホワイトニングの前にはフッ素は使用しないほうがいいのでしょうか。
目次
1.フッ素とは
2.歯に使用するフッ素の種類
3.フッ素の効果
4.フッ素がホワイトニングに与える影響
4-1 フッ素が歯のカルシウム(アパタイト)と結合することでホワイトニングの効果が弱くなる
4-2 酸性のフッ素はホワイトニングの効果を弱める
4-3 イオン化しているフッ素はホワイトニングの効果を弱める
5.ホワイトニング後のフッ素
6.まとめ
1.フッ素とは
2.歯に使用するフッ素の種類
3.フッ素の効果
4.フッ素がホワイトニングに与える影響
4-1 フッ素が歯のカルシウム(アパタイト)と結合することでホワイトニングの効果が弱くなる
4-2 酸性のフッ素はホワイトニングの効果を弱める
4-3 イオン化しているフッ素はホワイトニングの効果を弱める
5.ホワイトニング後のフッ素
6.まとめ
1.フッ素とは

フッ素は原子番号9の元素。自然界にある元素のひとつで、お茶や魚介類など多くの食品に含まれています。
歯を強化してむし歯の発生を防いだり、知覚過敏を予防する効果があります。
Wikipedia
2.歯に使用するフッ素の種類
フッ化ナトリウム(NaF) 一般的に歯磨きなどに配合されているフッ素です。酸性のものと中性のものがあります。中性の製品はホワイトニングの前にも使用することができます。

- モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)
歯磨きに配合されています。酸性のためホワイトニングの前には注意が必要です。 - フッ化第二スズ(SnF2)
虫歯予防効果が高く、虫歯予防用の虫歯予防のために多くの歯磨きに配合されています。
スズが歯に着色することがあり、ホワイトニング中の使用はお勧めできません。 - フッ素リン酸(APF)
フッ化ナトリウムをリン酸で酸性にしたもので、歯科で歯に直接塗ったり、うがいに使用されています。
ホワイトニング前には使用できません。 - フッ化ジアミン銀(サホライド)
歯科で虫歯の予防や虫歯の進行抑制を目的として主に小児に使用します。塗ったところが真っ黒に変色します。

フッ化ナトリウム配合の歯磨き

オフィスホワイトニングやホームホワイトニングで使用するフッ化ナトリウム剤
3.フッ素の効果
- 再石灰化
食事などによって歯から溶け出したカルシウムやリンの再沈着を促進します。 - 歯質強化
フッ素がエナメル質にあるアパタイトと結合してフッ化アパタイトとなり、酸に溶けにくい歯にします。 - 細菌が作る酸の抑制
プラーク(歯垢)中で酸が作られるのを抑えます。
4.フッ素がホワイトニングに与える影響
しかしその効果がホワイトニングの効果に影響することがあります。
4-1 フッ素が歯のカルシウム(アパタイト)と結合することでホワイトニングの効果が弱くなる
フッ素とカルシウムは仲良しですぐに結合してしまいます。市販の歯磨きにフッ素とアパタイトが一緒に配合されている製品がないのはこのためです。
歯の表面でフッ化アパタイトができると酸に対する抵抗性が高まりますが、同時にホワイトニング剤への抵抗性も高まってしまいます。
4-2 酸性のフッ素はホワイトニングの効果を弱める
ホワイトニングの効果はpHによって左右されます。一般的にアルカリ性の環境のほうがホワイトニングの効果は高くなり、酸性の環境ではホワイトニングの効果は弱くなります。ホワイトニングの前には酸性のフッ素を使用しないほうがいいでしょう。
※中性フッ化ナトリウム以外のフッ素はほとんどが酸性です。
4-3 イオン化しているフッ素はホワイトニングの効果を弱める

5.ホワイトニング後のフッ素

6.まとめ
※ホワイトニングの前にフッ素入り歯磨きを使用しても肉眼で明らかに白くならないことはありません。ただ世界的にもホワイトニング前のフッ素の使用はホワイトニングの効果に影響を及ぼすために推奨されていません。せっかくお金をかけてホワイトニングをするのであれば、なるべく効果が高い方法を選択するのが懸命です。
※オフィスホワイトニングを受ける予定がある場合は、できれば当日はフッ素が入っていない歯磨きを使用されることをお勧めします。
ティースアートではホワイトニングの効果を最大限に発揮させる目的でホワイトニング前には中性フッ化ナトリウム以外のフッ素を一切使用しておりません。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

当社サイト内の文章や画像を含むすべてのコンテンツには著作権があり、無断使用や転用はできません。
![]() |
監修 Dr.TSUBAKI (椿 知之) アメリカ審美歯科学会認定医、歯学博士 プロフィール アメリカ審美歯科学会(ASDA)認定医、フェロー 日本歯科審美学会 常任理事、認定医、 日本アンチエイジング歯科学会 常任理事、認定医 |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

当社サイト内の文章や画像を含むすべてのコンテンツには著作権があり、無断使用や転用はできません。
COPYRIGHT(C) 2000 TEETHART CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.