ホワイトニング用マウスピースの種類
最終更新日 2024年3月9日
監修:アメリカ審美歯科学会認定医、歯学博士 椿 知之

ホワイトニング剤の濃度に適したマウスピースの選び方<2024年度版>
ホワイトニング用マウスピース

ホームホワイトニング用のマウスピースは、ホワイトニング剤の濃度によってデザインが異なります。今使用中のマウスピースで高濃度のホワイトニング剤が使用できるかどうか気になりませんか?ホワイトニング剤の濃度に合ったマウスピースを使用しないと、しみたり歯ぐきが下がってしまうなどの副作用が出る場合があります。このコラムではホームホワイトニング用のマウスピースの正しい選択方法について解説します。

目次

1.マウスピースの種類
 1-1 歯科医院で作るカスタムマウスピース
 1-2 矯正に使用したマウスピースやリテーナー
 1-3 市販のマウスピース

2.マウスピースの素材の種類
 2-1 エチル酢酸ビニール
 2-2 スチレン・イソプレンブロック共重合体
 2-3 ポリウレタン

3.マウスピースのデザイン
 3-1 低濃度用のジェル用マウスピース
 3-2 中濃度のジェル用マウスピース
 3-3 高濃度のジェル用マウスピース

4.まとめ


1.マウスピースの種類

ホワイトニングに使用するマウスピースにはいくつかの種類があります。


1-1 歯科医院で作るカスタムマウスピース
最も一般的なマウスピースです。専門的にはホワイトニングトレー、マウストレー、カスタムトレーなどといいます。歯の型を採ってそこに樹脂製のシートを圧接して作製します。歯にフィットし使用するホワイトニング剤も少なくて済みます。

ティースアートのホームホワイトニング


1-2 矯正に使用したマウスピースやリテーナー
マウスピース矯正に使用するマウスピースは歯にフィットしないため、ホワイトニングに使用することはできません。また矯正中にホワイトニングをするとしみる可能性が高くなります。ただしマウスピース矯正の最後のマウスピースやリテーナーに使用するマウスピースはホワイトニングに使用することができる場合があります。詳しくは担当の矯正の歯科医師にご相談ください。

マウスピースやリテーナー


1-3 市販のマウスピース
歯ぎしり用のマウスピースや市販のホワイトニングキットに入っているマウスピースなどお湯で成型するマウスピースもホワイトニングに使用することはできますが、歯にフィットしないため、ジェルの漏れが多くなります。そのため使用する薬剤は市販の過酸化尿素が入っていないジェルか過酸化尿素の濃度が10%以下(過酸化水素3%以下)のジェルに限られます。

市販のマウスピース

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2.マウスピースの素材の種類


2-1 エチル酢酸ビニール
一般的なホワイトニング用のマウスピースはEVA(エチル酢酸ビニール)という材料を使用します。この素材は柔軟性と耐久性があり、装着時の違和感が少ないメリットがあります。歯ぐきを覆うこともできます。お湯で成型する市販のマウスピースにも使用されています。


2-2 スチレン・イソプレンブロック共重合体
ティオンホームに使用されている素材です。柔軟性と緻密性がありますが、原則歯ぐきを覆わないデザインになります。

スチレン・イソプレンブロック共重合体


2-3 ポリウレタン
マウスピース矯正にも使用されている硬いプラスティックの材料です。この素材は強度があり、薄く作ることができますが、装着時に締め付けられるような感じがあります。また歯ぐきまで覆うようなマウスピースには向きません。

ポリウレタンマウスピース



3.マウスピースのデザイン


3-1 低濃度用のジェル用マウスピース
ホワイトニング剤が低濃度(5~10%)の場合は歯ぐきぎりぎりまでホワイトニング剤を作用させることができるため、マウスピースは歯ぐきのラインぎりぎりか歯ぐきを覆うタイプにします。このタイプのマウスピースを使用すると、歯の根元の着色を改善することが可能です。


3-2 中濃度のジェル用マウスピース
ホワイトニング剤が中濃度(15~16%)の場合は原則歯ぐきのラインに沿ったマウスピースにします。

中濃度のジェル用マウスピース


3-3 高濃度のジェル用マウスピース
ホワイトニング剤が高濃度(20%以上)の場合、歯ぐきに付くと痛みが出たり歯ぐきが下がったりする可能性があるため、マウスピースのデザインは歯ぐきに付かないように設定します。また高濃度のホワイトニング剤は漏れると歯ぐきや喉に炎症を起こすため、日中使用が原則です。

※ホワイトニング剤の濃度の表示は過酸化尿素ですので、過酸化水素のジェルでは低濃度が約3%、中濃度が約5%、高濃度が約7~14%になります。

ホワイトニング剤

※ホワイトニング剤の濃度が40%以上(過酸化水素15%以上)はホームホワイトニング用ではなく、歯科医院内で行うオフィスホワイトニング(アシステッドホワイトニング)用になります。
ご自分で使用しますと思わぬトラブルの元になりますので、使用はしないでください。



4.まとめ

ホームホワイトニング用のマウスピースは、使用する薬剤の濃度によって形が異なります。誤った形のマウスピースを使用しますと思わぬ事故につながります。必ず専用のマウスピースを使用して安全にホワイトニングを行ってください。

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